2025-01-08

やまびこ通信 2025年1月号 No.206

年頭のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。

昨年はやまびこの活動にご協力いただき感謝申し上げます。

今年も引き続き利用者の方々に1冊でも多くの録音図書を提供できるよう制作に力を入れていきたいと思います。又、対面音訳や区民の会ユニバーサル部への協力、講習会などへの積極的な参加を期待しています。

どうぞ本年もよろしくお願い申し上げます。

皆様にとって健康と幸せに恵まれた2025年となりますように。              音訳グループ やまびこ 会長 下山 桂子

12月の活動

12月8日   (日)  ユニバーサル部会

12月11日(水) 定例会 勉強会

12月25日(水) 定例会 勉強

1月の予定

1月8日(水)定例会・勉強会

1月12日(日)ユニバーサル部会

1月22日(水)  定例会・勉強会 

 午後 初見読みの勉強会

1月28日(火)   東京音訳グループ連絡会 研修会

今後の予定

2月28(金)~3月27日(木) ユニバーサルパネル展示 

録音図書(デイジー版CD)製作 

 ・北区図書館情報2024年12月及び北区の部屋だより第184号  1時間

 ・令和6年 北区芸術祭俳句大会  1時間3分

 ・国産ロケットの父 糸川英夫のイノベーション 8時間4分

 ・北視協通信 第5号 通刊288号  21分

 ・扉 (第22回内田康夫ミステリー文学賞受賞作品 ) 4時間30分

対面音訳実績   

・12月  20時間            ・累計   236時間 

会員雑記

 新春号なのに、やや旧い話で恐縮です。
 去年NHKのドラマ『國語元年』の何回目かの再放送を見ました。ご存じの方も多いかと思いますが、明治期に“全国共通話し言葉”=共通語を作ろうという奮闘を描いた井上ひさし作のドラマです。川谷拓三扮する文部省官吏の家に全国から集まった人々が仕えているという設定ですが、方言の壁に阻まれたディスコミュニケーションの様子はまさに抱腹絶倒です。長州弁、薩摩弁、山形弁、会津弁などが行き交いますが、今回印象に残ったのは山岡久乃さんの山手言葉と賀原夏子さんの下町言葉。地方出身者の私からすれば、共通語というより“東京弁”と言いたくなるような歯切れのよさです。特に山岡さんのきりっとした口跡の良さにうっとり。坊ちゃんの清も、もしかしたらこんな話し方だったのかしらなどと思ったりしました。
 お二方以外にも昭和の名脇役とも言うべき俳優さんたちが、いかにも楽しそうに個性豊かに演じるさまを楽しみました。名古屋章、浜村純、佐藤慶、すまけい…思えばほとんどの出演者が鬼籍に入っておられるのにも驚かされました。
 佐藤慶さんは福島のご出身だそうで、ドラマでも会津藩士くずれの役で福島弁で演じていました。佐藤慶がこんなに福島弁を話すのは他のドラマや映画ではあまり見たことがないような気がします。ニヒルなインテリっぽい役が多かった印象のせいでしょうか。でも、確かにナレーションなどではイントネーションか、アクセントか微妙な訛りがあったのを思い出します。
 このドラマには出演されていませんが、笠智衆さんも何の役をやっても微妙に訛っていて、それが何ともいえない味でした。

 “共通語教育”というものがあったと聞きますが、私自身はそのような教育を受けた記憶はありません。物心ついた頃には既にラジオっ子、テレビっ子で、特に努力しなくても共通語/標準語のようなものを話していたように思います。
 しかし私の本当の母語と言えるものはやはり祖母や父母が話していた言葉であり、それは私の中に深く積もっているものなのでしょう。音訳の講習を受ける前には意識していなかったその母語が、時折ひょっこりと顔を出します。「あそこのお父さん、ちゅうぶに当たったと」などと言っていた母の言葉が聞こえてきます。そして母以外の口から“ちゅうぶ中風“という言葉はあまり聞いたことがないので、私の“ちゅうぶ”は頭高なのです。
 音訳に当たって、もう一度自分の言葉について考えています。

 上野駅に啄木の歌碑があります。
 ふるさとの 訛りなつかし 停車場の 人ごみの中に そを聞きに行く 石川啄木

 そしてこの歌の返歌というかトリビュートというか、もう一つの歌が浮かんできます。
 ふるさとの 訛りなくせし友といて モカ珈琲はかくまで苦し  寺山修司

 正しい読みを伝えるということと、自分の“母語”と向き合うということの落とし所を探している今日この頃です。                        J.O.     

1月Let's Try!  

読んでみましょう  

①雪崩に注意する。      ②祝詞をあげる。

③行火で暖をとる。      ④糸を手繰る。

⑤勤行の声が響く。    ⑥師の衣鉢が受け継がれた。   

⑦投網で小魚をとる。    ⑧言質を取る。     

   ⑨この寺の庫裏は文化財だ。         ⑩従容として事にあたる。 


12月Let's Try!  解答

①為時 ためとき  ②惟規 のぶのり       ③兼家 かねいえ     ④藤原道隆 みちたか ⑤藤原道兼  みちかね ⑥藤原頼道 よりみち⑦藤原実資 さねすけ ⑧藤原公任 きんとう ⑨藤原斉信 たたのぶ    ⑩藤原行成 ゆきなり⑪藤原俊賢 としかた ⑫藤原彰光 あきみつ⑬藤原頼忠 よりただ ⑭藤原宜孝 のぶたか⑮藤原伊周 これちか    ⑯藤原道綱みちつな  ⑰藤原隆家 たかいえ ⑱藤原義懐 よしちか⑲源雅信 みなもとのまさのぶ                       ⑳安倍清明 あべのはるあきら   ㉑敦康親王 あつやすしんのう ㉒敦成親王 あつひら   ㉓敦明親王  あつあきら  ㉔敦良親王  あつなが㉕詮子 あきこ・せんし ㉖穆子 むつこ・あつこ・ぼくし ㉗定子 さだこ・ていし          ㉘彰子 あきこ・しょうし ㉙寧子 やすこ ㉚忯子 よしこ・きし㉛妍子 きよこ・けんし  ㉜尊子 たかこ・そんし   ㉝超子 とおこ・ちょうし   ㉞盛子もりこ・せいし    ㉟嬉子 よしこ・きし  ㊱威子 たけこ・いし ㊲寛子 ひろこ・かんし ㊳綏子 やすこ・すいし ㊴源倫子 みなもとのともこ・りんし


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